黒い天使のブログ

8月26日に発売された『響け! ユーフォニアム』シリーズ最新刊前編に続いて
10月5日発売の後編読了。


響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 後編 (宝島社文庫)
武田 綾乃




当日中に読了したんですが、ダメージ大きくてなかなか感想書き始められませんでした。
以下、軽く読み返しながら流れに沿って感想、及び
「ユーフォニアム」シリーズの今後（原作＆アニメ）について徒然に。

【バレあり注意！】

［波乱の第二楽章　後編について］

■救われた葵ちゃん　
まず冒頭「おもな登場人物」欄に、前編には無かった「斉藤葵」の名前があり一安心。
しかし作中での扱いが相変わらず厳しい可能性もあり油断禁物でしたが、
現在の小笠原晴香の友人というなかなかの好ポジションでホッと一息。
吹部時代に同じサックスパートだったのにあまり親しくなく、
卒業して別々の大学生になったのに紆余曲折で同じ音楽サークルになり親しくなる……
友人関係ってほんと摩訶不思議だわなぁ。



■希美とみぞれの関係　
私はすっかり「みぞれの心の中」にばかり気が行ってしまってましたが、
確かに「希美の心の中」に何もない訳が無いですね。
それにしてもそんなに色々抱え込んでいたとは……。
そしてこの2人には久美子や中吉川（優子＆夏紀）の尽力も大きいですが、
最終的にのぞみを変えたのは新山先生でした。
伊達に外部講師やってないなぁ、と。
「固有結界」発動？のシーンは何度読んでも目頭が熱く……



■男前過ぎるぞ秀一！
付き合って半年経ってもキスの一つさせてもらえず、ましてやその数ヵ月後に
プレゼント付き返されたらキレてもおかしくありません。

でもこれ、個人的には「秀一は別れたとは思っていない説」。
1年後、部活動を終えた時にそっと髪飾りを取り出し久美子の髪に飾り
「お前がややこしいこと言うから1年間預かってただけや」
とか言いそう。



■プールシーン、●ＲＥＣ　
武田先生、ごちそうさまですｗ
とはいえ、この場所は去年久美子が希美からゆっくり話を聞いた場所でもありましたね。
その場所で今年も……
ということは、気の早い話ですが来年も重要な話がここであるかも！？
裸の付き合いは距離を縮めますしね！（裸じゃないけど）



■1年生部員、より一層の奮起を！
後編では新たに夢の問題がありましたが、それ以外の1年生部員は
ほぼ前編で解決済みということもあり全般に影が薄め。
しかし、今作を読んだ方なら自然と気になることがあります。
そう、久美子ら新幹部達が「新2年生の中で誰を将来の幹部として育てるか」という点。
現状では奏と梨々花が「声が大きそう」ですが、幹部候補生としてはまだまだ。
全国金と並行しての下級生教育は難しいと思いますが、今後の北宇治高校吹奏楽部の為にも、
まだ久美子があまり接していない2年生部員部員の登場も含めて期待しておきたいところ。



■あすか＆香織、どこまで？
関西大会の会場に来てくれたあすかと香織。2人の指には揃いのペアリング……
まぁ久美子と麗奈も水着をお揃いにしたりしてますし、そこまで深いものではないと思いますけど、
少なくともあすかは実家を出て独立して住んでいるのは確かなようですね。
その切り札（あすかの連絡先）、終盤で使われそうですね。


■北宇治、残念　
前編の記事で予想迷いましたが、あれだけネタ振りしてりゃ、龍聖ですか、そうですね。
求きゅんの苗字に気付かなかったのはまぁ久美子ぐらいでしょう。
彼の1年後のカタルシスにも期待したい。
優子はとても優秀な部長でした。ただ、全国出場、さらにそこで金、というのは
「それ以上」が求められる、ということなのでしょう。
夏紀共々、本当にお疲れ様でした。



■麗奈、雌伏の一年間
序盤には「滝先生と2人きり」なんてボーナスシーンもあったらしい麗奈
（久美子視点なので描かれていないけど）。
そして当初からみぞれの本気度を疑問視していたり、
部全体の妥協の積み重ねを危惧したり、と色々鋭かった麗奈。
しかし自分自身が騒動の要因の一つだった去年のことを思うとあまり強く踏み込めなかったか。
新たな役職を背負い久美子をサポートしつつ、
自分にとっての「ＬＯＶＥ」にも邁進するであろう新3年編に期待。

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［原作小説の今後について］

■久美子3年生編、もちろん確定ですよね！？
のぞみぞれは一応の解決を見たものの、北宇治は関西止まり、秀久美恋人解消、
新体制発足まで描いておいて、さすがに……ね。


ということで以下は「久美子3年生編」がある、という仮定の上で
続編に期待することをいくつか。



■前後編と言わず何冊でも！　
「のぞみぞれ」という最大の爆弾は一応解除されたとはいえ、
期待しうる最高の結末にたどり着くには優子部長の指摘するように
部員1人1人の能力アップが必要ですし、
新たに参加するアンコン（アンサンブルコンサート）編、
1年生の新戦力のキャラ立て、後継幹部育成＆指名なども含めて
充分にページ数を確保して執筆していただけたら、と。
まぁファンブックや短編集も併用になるでしょうけど。



■新たにスポットが当たりそうなキャラ　
今回、要所要所で適切な助言はあるものの、新山先生ほどの派手さは無かった橋本先生。
久美子3年生編では、パーカス関係で何か大きな活躍を期待したいところ。
そしてパーカスといえば、第二楽章で久美子達と同クラスになるものの
見せ場の無かった釜屋つばめ！
最後の3年生の年ですし、葉月と合わせてＡ入り実現して欲しいものです。


■ラスト、何重のカタルシス？
久美子3年生編（仮）ラストで期待されることと言えば、まず
（１）全国大会金賞　
（２）秀一と久美子の恋　
の２つですかね。まぁこの２つは第二楽章で大きく「溜め」を作りましたし、
大丈夫だと思いたいところ。

そして3つ目が、最難関ですが
（３）麗奈の恋の行方　
まぁこれは麗奈自身がどこに期限を設定するかによって変わってくるので、もし
「卒業した後も滝先生を追いかけられればまぁいいや」
と考えるならとても気が楽な話。
しかしそこはストイックな麗奈のこと。おそらくは
「最後の全国大会で金賞取れなければ滝先生のことは諦める」
くらいの自己縛りはかけてきそう。

［既報の新作映画2作品について］

「リズと青い鳥」でどこまで描く？
『響け！ユーフォニアム』では今後来年4月21日公開の「リズと青い鳥」、
そして2018年内に「久美子2年生編（仮）」、計2本の映画が予定されています。
2作品とも『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』（前編）（後編）が
原作になります。
そこで問題になるのが、「リズと青い鳥」で原作の第二楽章をどこまで描くのか、ということ。
先に公開になる「リズと青い鳥」は希美とみぞれにスポットを絞り、
おそらく中学時代のことから、「届けたいメロディー」でカットした「のぞみぞれ」部分、
さらに原作新刊の第二楽章まで触れることがタイトルで確定しましたが、
北宇治がどこまで大会を勝ち進むのか、について触れるのかな？　と。


「久美子2年生編（仮）」、無理に1本にするくらいなら他案も　
「リズと青い鳥」の後に予定されている映画「久美子2年生編（仮）」、
原作2冊から「のぞみぞれ」成分を除けば残りどれくらいの分量か。
ちょうど1本に収まればいいですが、話が駆け足になるようなら
前後編分割や、いっそテレビシリーズとしてじっくり等、色々検討して頂きたく。
まぁ収益的に難しいからＴＶではなく劇場版で企画が続いているんでしょうけど。

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長々と書き散らしてしまいましたが、改めて最後に。
武田先生、面白い作品をありがとうございました。



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響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編 (宝島社文庫)
武田 綾乃




『劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~』 オリジナルサウンドトラック「The only melody」
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