黒い天使のブログ

一昨年に同名の短編集を紹介した時に
「表題作シリーズ化には至らなかったようで残念」と書きましたが、
去年めでたくOhスーパージャンプで連載がスタートし、
その1巻が発売に。


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君と僕のアシアト~タイムトラベル春日研究所 1





オビにはよしづき氏がアシスタントをしていた藤島康介先生の推薦コメントが。



蓄積したデータから現実世界の構成因子を脳内に投影することで
擬似タイムワープ出来る装置を作っている「タイムトラベル春日研究所」。
そんな怪しい研究所に訪れるのは自分の道に迷った客ばかり。
彼らは過去を別の視点で見ることによって、新しい道を見つけることが出来るか……？



知りたかった事・期せずして知ってしまった真実は必ずしもハッピーなものではありませんが、
訪れた客は所長・風見鶏亜紀の後押しで新たな道を見つけていきます。
しかし当の所長と、（押しかけ）助手・宮山広規の道は……？



掲載誌のOh!スーパージャンプはチェックし忘れがあるので
単行本で初めて読む話も多かったんですが、どれもいいお話でした。
そして所々に主人公・亜紀の過去に関する謎を散りばめつつ、
後半一気に亜紀編となり……
短編集の解説で
「構想は色々と膨らんでいた作品です」とありましたが、
形になって本当よかった。
気になる所で終わってるので2巻が待ち遠しいです。



・スーパージャンプのサイトで第1話の試し読み。
・とらのあなではイラストカードが。



つちのこ準星群（よしづきくみち先生のサイト）



助手の宮山広規の過去については短編集収録の一本目でどうぞ。



【関連】
心に響く優しいストーリー……よしづきくみち短編集『君と僕のアシアト』

スピリッツ掲載時に読んではいるんですが、
ほとんどネットカフェ等でサッと読むだけなので
細かいところまで覚えていないことが多く、
単行本で気付くことがいろいろあったり。


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高校球児 ザワさん 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)




昔（旧：日践商業時代）は甲子園にも行ったことがあるなかなかの強豪校・
日践学院野球部の唯一の女子部員・都澤理紗（みやこざわ りさ　通称・ザワさん）の日常を
淡々と描いた作品。
今回の3巻終盤で明かされるザワさんの兄の話は
色々伏線があったので連載時に記事にしました。
昨日紹介した月刊スピリッツの読切読んだ時には忘れてましたが、
ザワさんが光聖女学院というお嬢様学校出身だというのは
3巻収録の第34話で明かされてましたね。
読んだ順番によるかもしれませんが、兄の伏線の件といい、
ちょっとずつパーツが組み合わさっていく感じが
作者に上手く転がされてるなぁと思いつつ。





で、今回はキャンペーンをしてるいうことで
分かる店で唯一行動圏内のとらのあなで購入。
眼鏡ザワさんかわいいよ眼鏡ザワさん。
でもどの店でどんなのを配布してるといった一覧どこかにないのかな。
（クリアファイルは月スピの付録）



日刊ザワ（三島衛里子先生のブログ）



【関連記事】
初のストーリー読切24p…『高校球児ザワさん』月刊スピリッツ初登板
『高校球児ザワさん』ザワさんが男子部員に迫られない理由
理紗の日常を淡々と記録するよ…『高校球児ザワさん』第２巻
健康的なフェティシズム漫画…三島衛里子『高校球児ザワさん』第１巻

これまでは第9話の11ページが最長（2巻まで）だったこの作品で
初の長編…と言っていいのかな？読切24ページ。


月刊!スピリッツ 2010年 2/1号 [雑誌]




昔（旧：日践商業時代）は甲子園にも行ったことがあるなかなかの強豪校・
日践学院野球部の唯一の女子部員・都澤理紗（みやこざわ りさ　通称・ザワさん）の日常を
淡々と描いた『高校球児ザワさん』、
本拠地の週刊スピリッツから遠征して月刊スピリッツでの初登板。



お話はザワさんが日践に入学した春、なぜか
どこかの小中高一貫のお嬢様校の高等科入学式風景からスタート。
その理由はぜひ本誌にて。
まぁ鋭い方は上記2行で推察してしまうかも。
それにしても“その頃”は直接描かれてませんけど、今のザワさんからはどうも想像し難いｗ
あと、都澤家って21話扉絵（元旦こたつ図）を見るに庶民的な家かと思いきや……
その辺についてはまた読切がありそうな気が。





そして舞台変わって日践野球部。
（現在の３バカの中の）守口と花村の入部時に
既にユニフォーム姿でグラウンドを歩く女性部員が１人。




ザワさん、もう馴染んでますなぁ雰囲気にｗ
そりゃ守口と花村が上級生に間違えるのも無理は無い。
そういえばザワさんとシニアで一緒だった楠本が出てきませんでしたが、
この勘違いをさせる為？





今回初の24ページでしたが、話の展開や間の取り方だけでなく
横長3段組というコマ割まで普段の連載と同じだったので、
読後感はいつもどおりの「ザワさん」でした。
予告で“ストーリー読切”と謳われていたので
単行本2巻に収録されているパイロット作品のような
いろんな大きさのコマを組み入れたコマ割の読切かと思ってたら予想が外れました。
ちょっと残念でもあり、同じテイストで安心でもあり。

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あと今号では『ザワさん』の作者・三島衛里子と
野球漫画の大御所・あだち充との“野球LOVE対談”も収録。
冒頭からあだちに
「下着を描く時の資料は？」
と尋ねたり、
男子野球部員2人組のストレッチ写真を見ながら
「この写真、なんかエロくないですか？」
と発言する三島先生がとても素敵ですｗ



日刊ザワ（三島衛里子先生のブログ）



【関連記事】
『高校球児ザワさん』ザワさんが男子部員に迫られない理由
理紗の日常を淡々と記録するよ…『高校球児ザワさん』第２巻
健康的なフェティシズム漫画…三島衛里子『高校球児ザワさん』第１巻


高校球児 ザワさん 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)



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秋★枝先生といえば昔旧ブログでオリジナルデビュー作
「先生＋」を紹介させてもらったことがありますが、その作品を含む
初の短編集が発売に。


伊藤さん―秋★枝短編集 (MFコミックス フラッパーシリーズ)


メディアファクトリーの紹介ページ



表題作は現在もWebに掲載されている短編連作に
ほぼ全ページ加筆修正されて（＋描き下ろしも）収録された『伊藤さん』。
クリスマスにフラれた伊藤さんは1年後のクリスマスに寂しく休日出勤。
すると思いがけず同僚の笹野くんから飲みに誘われて……



１～８ページの短いお話ばかりですが、なんかこう赤面するツボを押されてる感じで
とにかくニヤニヤしてしまいます。
ただ、今ちょうどリアルタイムがクリスマス前なんですよね。
ふと現実を思い返すと軽く鬱ってしまいそうなイチャイチャマンガです。




そして前述の「先生＋」の他に同人誌やアンソロジーに掲載した作品、
新作描き下ろし20ページ「ブラフ」などを収録。
繰り返しになりますがどれも２８２８してしまう作品ばかり。
オビの
“恋愛マスター”という称号は競合相手が多いですが、
“ニヤニヤマスター”なら秋枝先生は有力な一人！
いや、そんなキャッチコピー帯に使えませんけどねｗ


ロケット燃料★21（秋★枝先生のサイト）


純真ミラクル100% (3)



東方儚月抄~Silent Sinner in Blue. 底 (3)
秋枝

爽やかかつ切ない読後感で多くの読者を魅了した『とある飛空士への追憶』。
前作のことをイメージしてたら
「えっ、単巻で完結しないの？」と一部読者を困惑させた『とある飛空士への恋歌』。
学園キャッキャウフフ小説となり、「追憶」とはもう別物かと思いきや
ラストで「追憶」とのリンクの一端が垣間見えた『とある飛空士への恋歌』2巻。





そして、恋と騒乱と謎をはらみつつ物語は第3巻へ。


とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)
犬村小六　森沢晴行


小学館の紹介ページ



今巻も途中までは学園ラーメンちゅるちゅる小説といった様子ですが、
その中に気の早い人なら早々に見つけてしまう“フラグ”を散りばめつつ、
怒涛の後半、そして最後の強力な“次巻へのヒキ”へと繋がっていきます。



事前に情報ありましたが『とある飛空士への追憶』は映画化が決まったようで、
（アニメか実写かは不明）
確かにあの作品は長さ的にもストーリー的にもちょうど映画向きな感じですが、
こちらの『恋歌』はその意味ではキャラクターの多さ的にもテレビアニメ向けかな。
ただし3巻にある「戦争の現実」をきっちり描けないならやらないほうがいいですが。



あと、『追憶』の読後感を絶対に崩したくない、という方は
今回の『恋歌』3巻以降は読まないほうがいいかも。



では今回は中身について語りたいので
行数の間隔を空けてバレを含む内容で。
（バレ注意）