最初に出た単巻完結の広崎悠意版ガンパレの後にスタートし、
今年1月刊行の『九州奪還5』で計20巻になる榊涼介版『ガンパレード・マーチ』。
(広崎版と区別する為に通称「榊ガンパレ」と呼ばれる)
幻獣との戦争が終結し物語が一区切りしたところで7月にファンブックが発売。
そこでは戦後のそれぞれを描いた中短編7本が収録され、その中で
戦争終結を快く思わない軍産複合体の存在がほのめかされていましたが、
いよいよ新シリーズスタート。
ガンパレード・マーチ逆襲の刻 東京動乱(電撃文庫)タイトルから分かるように今回の舞台は首都・東京、及びその近郊。
九州出身の5121小隊にはいろいろ不慣れな土地。
しかも敵は幻獣ではなく人間。
突然下された戒厳令に小隊の面々は……?
今巻で特筆すべきは、最近ほぼ無敵状態の舞&厚志の3号機に対して
久々に単体で対抗しうる、もしくは凌駕する敵が現れたことか。
設定的に精神汚染はかなり強力すぎてナンですが、
まぁ敵は強くないと倒した時のカタルシスもないですし難しいところ。
ひとつツッコミ入れると、湘南新宿ラインの運行開始は2001年12月。
物語が一九九九年十二月の話なので2年ほどフライング。
まぁ鉄道会社が「国鉄」だったりするので
その世界では運行開始が早かったということにしておきましょう。
あと、20冊積み重ねた実績の裏返しでもあるんですが
原作キャラ・オリジナルキャラ共に未登場が何人も。
次の舞台は青森のようですが、彼ら彼女らの活躍にも期待。
そして青森といえば、未読ながら
『ガンパレード・オーケストラ』(ガンオケ)の舞台なのは知ってます。
このノベライズも榊氏が担当してて、「山口防衛戦」などに
ガンオケのキャラらしき人物が登場していましたが、
果たして既に刊行されている3冊の小説との位置づけも気になるところ。
そして記事タイトルの件。
年明け1月に続刊『逆襲の刻 津軽強襲』が出るのは知っていましたが、
今巻のオビになんと“4ヶ月連続刊行!”の文字。
ファンブックが延期してる間に随分書き溜めた模様。
(3月⇒5月⇒7月。榊氏のせいではなく企画コンテンツの影響)
ということで2010年3月刊行分でシリーズ計24冊となり、その時点で
深沢美潮『フォーチュン・クエスト』(新装版&新)の36冊に次いで
電撃文庫の1作家1シリーズ刊行数2位に浮上らしい。
(参考にした
書き込み。なお「東京動乱」で21冊目)
『灼眼のシャナ』や『とある魔術の禁書目録』の連続刊行が無ければですが
一時的にせよ2位とは凄い。
ただこのシリーズは正確には電撃文庫ではなく電撃
ゲーム文庫となっていて、
電撃文庫サイトの新刊紹介コーナーでもまったく触れられていません。
アスキーメディアワークスの予定表に淡々と載るのみ。
なぜか総合系の電撃オンラインで
特別編が掲載されてますが、
これは本来文庫のサイトに載るべきもの。
電撃文庫編集部はそろそろレーベルの“ゲーム”の文字を外して
他と同様に扱ってもらえないモンですかね。
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